ここはゴミ箱です
本日の一冊
大崎梢:スクープのたまご,2016.5.30,第2刷,東京,文藝春秋
『プリティが多すぎる』http://agnus.blog.shinobi.jp/Entry/765/ などで舞台になっている千石社(出版社)を舞台として,今回は週刊誌の記者を主人公とした連作.パッとしない,まだ学生と間違われるような外見の日向子は急な異動で週刊誌の記者となる.まさに体当たりで仕事の仕方から,スクープを得るためのノウハウ,そしてスクープを狙うこの週刊誌という仕事の意味を探っていく.
「女の子」なのに,こんな過酷な仕事を……,とは多分日向子自身もそう思っていて.でも多分段々と周囲からそう言われるのには,ちっちゃな反感みたいなのを覚えるようになっていっている日向子は,自分なりにこの仕事の意味(時に人の神経を逆撫でするような取材とか)を考えて,飲み込んで,じっくり消化して成長していく.そういうお仕事小説的な部分もあり,冒頭の事件から繋がっていくミステリでもあり.しかし,あっちこっちに東奔西走で,過酷な仕事だよな〜と思う.精神的にもフルボッコだし.
つり革広告とかで,見出しだけしかみないような雑誌だけど,こうやって作っている人達がいるんだろうなーと思える小説でした.でも別にこれでじゃあ”読んでみっか”とはならないんだ,残念ながら.
大崎梢:スクープのたまご,2016.5.30,第2刷,東京,文藝春秋
『プリティが多すぎる』http://agnus.blog.shinobi.jp/Entry/765/ などで舞台になっている千石社(出版社)を舞台として,今回は週刊誌の記者を主人公とした連作.パッとしない,まだ学生と間違われるような外見の日向子は急な異動で週刊誌の記者となる.まさに体当たりで仕事の仕方から,スクープを得るためのノウハウ,そしてスクープを狙うこの週刊誌という仕事の意味を探っていく.
「女の子」なのに,こんな過酷な仕事を……,とは多分日向子自身もそう思っていて.でも多分段々と周囲からそう言われるのには,ちっちゃな反感みたいなのを覚えるようになっていっている日向子は,自分なりにこの仕事の意味(時に人の神経を逆撫でするような取材とか)を考えて,飲み込んで,じっくり消化して成長していく.そういうお仕事小説的な部分もあり,冒頭の事件から繋がっていくミステリでもあり.しかし,あっちこっちに東奔西走で,過酷な仕事だよな〜と思う.精神的にもフルボッコだし.
つり革広告とかで,見出しだけしかみないような雑誌だけど,こうやって作っている人達がいるんだろうなーと思える小説でした.でも別にこれでじゃあ”読んでみっか”とはならないんだ,残念ながら.
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本日の一冊
加賀野井秀一:猟奇博物館へようこそ;西洋近代知の暗部をめぐる旅,2012.1.10,[初版],東京,白水社
グロテスクと美と,エロティックさと崇高なる知の追求と.まあそんな感じのものをごちゃごちゃにしたような,医学と宗教と,科学とゲテモノ趣味みたいな感じの,博物館です.デスマスクについての本を読んだりもしましたが http://agnus.blog.shinobi.jp/Entry/703/ ,これにも出てきました.
それにしてもベンサムさんもベンサムさんだけど,彼(の骨入り)を会議に出席させちゃう大学の人達も相当だと思う.
写真が小さかったり,少なかったりするのが残念ですが,骸骨寺はすごいっすね.シャンデリア作っちゃうとかありかよ.でもこの本の中で一番震撼したのは,デュピュイトランの逸話の中で,彼が幼い頃に”近くを通った金持ちの婦人に誘拐されるが、父親が馬の背に飛び乗って追跡し事無きをえた”っていう部分.可愛かったからだろうってかいてあるけど,何気に一番怖いエピソードだよ.
タイトルで倦厭されそうだけど,中身の語り口はあっさりしているので,七不思議の理科室のエピソードが好きな人は読んでみるといいと思った(という変な感想を書いて終わる).
加賀野井秀一:猟奇博物館へようこそ;西洋近代知の暗部をめぐる旅,2012.1.10,[初版],東京,白水社
グロテスクと美と,エロティックさと崇高なる知の追求と.まあそんな感じのものをごちゃごちゃにしたような,医学と宗教と,科学とゲテモノ趣味みたいな感じの,博物館です.デスマスクについての本を読んだりもしましたが http://agnus.blog.shinobi.jp/Entry/703/ ,これにも出てきました.
それにしてもベンサムさんもベンサムさんだけど,彼(の骨入り)を会議に出席させちゃう大学の人達も相当だと思う.
写真が小さかったり,少なかったりするのが残念ですが,骸骨寺はすごいっすね.シャンデリア作っちゃうとかありかよ.でもこの本の中で一番震撼したのは,デュピュイトランの逸話の中で,彼が幼い頃に”近くを通った金持ちの婦人に誘拐されるが、父親が馬の背に飛び乗って追跡し事無きをえた”っていう部分.可愛かったからだろうってかいてあるけど,何気に一番怖いエピソードだよ.
タイトルで倦厭されそうだけど,中身の語り口はあっさりしているので,七不思議の理科室のエピソードが好きな人は読んでみるといいと思った(という変な感想を書いて終わる).
本日の二冊
三浦しをん:神去なあなあ夜話,2012.11.30,初刷,東京,徳間書店
垣内磯子作,小林ゆき子絵:ふしぎなよるのおんがくかい,2014.11.1,第1刷,東京,小峰書店
なんだか,書店で新刊として並んでいるのを見たのはつい最近のように思うのに,2012年ってことはもう5年も前なのですね.読むのが遅くなりましたが,夜話というタイトルのように,前作よりは内容がちょっと大人しい感じ.なんせ日常の方はとんでもない祭りがありましたのでね.
今回は人の死とか,失せ物とか,そういう喪失の話が入りつつ,ちゃんと直紀との関係が進展しています.ちょっと清一の山太へのプレゼントの描写が,コレジャナイロボを思い起こさせて笑った.
後者は読み聞かせで使用.三話あるうちの二話までしか時間的には読めないボリュームですし,本は小さいので,せっかく色鮮やかにカラーで描かれているページも遠くからではわからなかったでしょうが,秋の虫が出てくるし,芸術の秋だし,と思って選びました.
秋の虫たち,猫,最後は星が,それぞれのオーケストラ(最後以外は寄せ集めというか)の指揮を,有名な指揮者リードさんにお願いします.リードさんは大事な指揮棒を手にして,それぞれのために指揮棒を振り,アドバイスを与えるという話.カネタタキっていう虫の名前が出てきて,聞いたことない名前だけど,実は音を聞いたことはあるのかしら? って思いました.
ああ,朝顔を抜いて種を集めたので,次に植えるものを選ばないとな〜と,こちらも秋を感じるこの頃です.
三浦しをん:神去なあなあ夜話,2012.11.30,初刷,東京,徳間書店
垣内磯子作,小林ゆき子絵:ふしぎなよるのおんがくかい,2014.11.1,第1刷,東京,小峰書店
なんだか,書店で新刊として並んでいるのを見たのはつい最近のように思うのに,2012年ってことはもう5年も前なのですね.読むのが遅くなりましたが,夜話というタイトルのように,前作よりは内容がちょっと大人しい感じ.なんせ日常の方はとんでもない祭りがありましたのでね.
今回は人の死とか,失せ物とか,そういう喪失の話が入りつつ,ちゃんと直紀との関係が進展しています.ちょっと清一の山太へのプレゼントの描写が,コレジャナイロボを思い起こさせて笑った.
後者は読み聞かせで使用.三話あるうちの二話までしか時間的には読めないボリュームですし,本は小さいので,せっかく色鮮やかにカラーで描かれているページも遠くからではわからなかったでしょうが,秋の虫が出てくるし,芸術の秋だし,と思って選びました.
秋の虫たち,猫,最後は星が,それぞれのオーケストラ(最後以外は寄せ集めというか)の指揮を,有名な指揮者リードさんにお願いします.リードさんは大事な指揮棒を手にして,それぞれのために指揮棒を振り,アドバイスを与えるという話.カネタタキっていう虫の名前が出てきて,聞いたことない名前だけど,実は音を聞いたことはあるのかしら? って思いました.
ああ,朝顔を抜いて種を集めたので,次に植えるものを選ばないとな〜と,こちらも秋を感じるこの頃です.
本日の二冊
高田崇史:鬼門の将軍,2017.2.20,初版,東京,新潮社
三浦しをん:神去なあなあ日常,2009.6.15,3刷,東京,徳間書店
あれ,高田せんせがK談社以外から出すのは珍しいんじゃなかろうか? そのせいか,シリーズ物ではなさそうな感じでしたが,将門って扱うの初めてではないよね?
http://agnus.blog.shinobi.jp/Entry/852/
でも扱っていたように,なんとなく菅原道真,平将門,崇徳院はセットのような気がしてしまいますが,そうじゃないのよ,ということですね.相変わらず,お酒をパカパカ飲みながら展開するなぁって.酒に弱すぎるような人が主要メンバーに入ったりしないんだろうか? そんなの,作者が書いていて面白くないと思うのかな?
神去はタイトルからして面白そうだなと思いつつも,手を出さぬうちに映像化し,続編っぽいのも出ましたな.ようやっと手を出したので,映像見てないし,続編はこれから.林業の話っぽいということはぼんやりわかっていたのですが,そんで,林業の話も出てきて面白かったですが,職場のおじさま達がいいキャラしてんだよね〜.地区の風習というか,祭りも面白かったし.
だからじゃないけど,余計に主人公が薄い感じがしたのかな.語り手として主張しすぎずってところが読みやすかった要因かもしれないけど.うーん,なんかなんとなく田舎に適用してしまった,人のいい都会っ子みたいな感じ.でもそれくらいの方が読み進めやすくて良かったのかも? 林業に従事していらっしゃる方で,花粉症の人ってほんと大変そう…….
高田崇史:鬼門の将軍,2017.2.20,初版,東京,新潮社
三浦しをん:神去なあなあ日常,2009.6.15,3刷,東京,徳間書店
あれ,高田せんせがK談社以外から出すのは珍しいんじゃなかろうか? そのせいか,シリーズ物ではなさそうな感じでしたが,将門って扱うの初めてではないよね?
http://agnus.blog.shinobi.jp/Entry/852/
でも扱っていたように,なんとなく菅原道真,平将門,崇徳院はセットのような気がしてしまいますが,そうじゃないのよ,ということですね.相変わらず,お酒をパカパカ飲みながら展開するなぁって.酒に弱すぎるような人が主要メンバーに入ったりしないんだろうか? そんなの,作者が書いていて面白くないと思うのかな?
神去はタイトルからして面白そうだなと思いつつも,手を出さぬうちに映像化し,続編っぽいのも出ましたな.ようやっと手を出したので,映像見てないし,続編はこれから.林業の話っぽいということはぼんやりわかっていたのですが,そんで,林業の話も出てきて面白かったですが,職場のおじさま達がいいキャラしてんだよね〜.地区の風習というか,祭りも面白かったし.
だからじゃないけど,余計に主人公が薄い感じがしたのかな.語り手として主張しすぎずってところが読みやすかった要因かもしれないけど.うーん,なんかなんとなく田舎に適用してしまった,人のいい都会っ子みたいな感じ.でもそれくらいの方が読み進めやすくて良かったのかも? 林業に従事していらっしゃる方で,花粉症の人ってほんと大変そう…….
本日の二冊
ジョー・ウォルトン,茂木健訳:図書室の魔法;上,2014.4.30,初版,東京,東京創元社
ジョー・ウォルトン,茂木健訳:図書室の魔法;下,2014.4.30,初版,東京,東京創元社
これも『ずっとお城で暮らしてる』同様に,鞄図書館の中で紹介されていた本.読書好きの女の子が……っていうやつ.日本語タイトルが『図書室の魔法』なのは,読み終わってみるとちょっとそぐわないのではと思いましたが,実在の本がたくさん出てくる話として,主人公の日記の形をとったのはとても違和感なくて良かったと思いました.
しかし上巻の前半分くらいまでは,読むのが億劫になる展開の遅さ.寄宿学校ものとして,そこで話が膨らむなら良かったのかもしれませんが,本領発揮は学校の図書室ではなくて,公共図書館で行われる読書クラブに参加するようになってから.
十五歳の少女の頃の気持ちなんて,もう覚えてはいないのですが.日本でいうところのちょっとした中二病っぽい感じが,まぁ嘘なのか本当なのかは置いておいて,とてもむずがゆく感じられたところがありますね.SFには詳しくないので,出てくる本では『ホビットの冒険』、『指輪物語』、『ゲド戦記』、『さいごの戦い』、『テンペスト』と、メジャーどころしか分かりませんでした.結局母親との確執もあんまりはっきりとよくわからなかったし.
ただ,本を読んで読んで読むだけじゃなくて,語る場所を得てっていうことが成長に繋がるというか,安定を得られるっていうか.そういうこともあるんだろうなーって,萌語りと同じようなもんかなーって.こんな感想怒られそうだな.
それにしても,カドフェルシリーズを読んでいるせいで,妙にウェールズの土地と人に親近感を覚えてしまう.シュルーズベリーも出てきましたな.
ジョー・ウォルトン,茂木健訳:図書室の魔法;上,2014.4.30,初版,東京,東京創元社
ジョー・ウォルトン,茂木健訳:図書室の魔法;下,2014.4.30,初版,東京,東京創元社
これも『ずっとお城で暮らしてる』同様に,鞄図書館の中で紹介されていた本.読書好きの女の子が……っていうやつ.日本語タイトルが『図書室の魔法』なのは,読み終わってみるとちょっとそぐわないのではと思いましたが,実在の本がたくさん出てくる話として,主人公の日記の形をとったのはとても違和感なくて良かったと思いました.
しかし上巻の前半分くらいまでは,読むのが億劫になる展開の遅さ.寄宿学校ものとして,そこで話が膨らむなら良かったのかもしれませんが,本領発揮は学校の図書室ではなくて,公共図書館で行われる読書クラブに参加するようになってから.
十五歳の少女の頃の気持ちなんて,もう覚えてはいないのですが.日本でいうところのちょっとした中二病っぽい感じが,まぁ嘘なのか本当なのかは置いておいて,とてもむずがゆく感じられたところがありますね.SFには詳しくないので,出てくる本では『ホビットの冒険』、『指輪物語』、『ゲド戦記』、『さいごの戦い』、『テンペスト』と、メジャーどころしか分かりませんでした.結局母親との確執もあんまりはっきりとよくわからなかったし.
ただ,本を読んで読んで読むだけじゃなくて,語る場所を得てっていうことが成長に繋がるというか,安定を得られるっていうか.そういうこともあるんだろうなーって,萌語りと同じようなもんかなーって.こんな感想怒られそうだな.
それにしても,カドフェルシリーズを読んでいるせいで,妙にウェールズの土地と人に親近感を覚えてしまう.シュルーズベリーも出てきましたな.