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ここはゴミ箱です
本日の一冊

ニック・ジャンズ著,田口未和訳:ロミオと呼ばれたオオカミ,2015.3.31,初版第1刷,東京,エクスナレッジ

書店に並んでいたのは,もう三年も前のことだったんだなぁと改めて出版年を見て思いました.オオカミ続きで本を借りようと思った時に,タイトルが浮かんだのがこの本だったのです.でも貸し出し予約して,届いた時に「ん?」と思ったのは,書店に並んでいた時は犬と向き合っている黒いオオカミの写真が前面に出ていたように思ったからです.

ああ,帯だったんだなと思ったのと,そういう装丁なら,帯ごとカバーかけても良かったんじゃないかなーとちらりと思ったのです.いや,図書館の仕事知っているし,カバーだってかけたことあるから分かるけど…….

中には,あの印象的なロミオとダコタの写真が白黒で入っていたのですが,カラーは帯しかなかったんだよね〜.ロミオがどういう風に現れて,どういう風に消えていって,何が残ったのか.淡々としつつも,その時々で振り返ったりしながら書いている文のせいか,置ききれない距離が滲み出る文でしたね.

ロミオは特別なオオカミであったようで,それはこの著者の方だけのものではなかったようですけれど,不穏な気配を感じさせつつ長生きはできた方なのだなというところが,ひとつほっとしたこと.だからと言って,当然ながら撃たれて終わっていいということにはならないけれど.それにしても,どうして犬と仲良くなりたかったのかぁって,それはもうロミオにしかわからないことなんですよね.不思議.そして写真で見るロミオはとっても格好いい.黒い毛並みとまっすぐ見つめる瞳.ふさふさした尻尾.孤高の一匹オオカミではなかったようだけど,高潔さを感じさせる姿だなぁと思いました.

野生動物と近くで暮らしていくっていうのは,共生と保護と忌避と対立と,どうしてもぶつかり合う瞬間があって,でもそれらは当の野生動物と人間という形より,人間同士なんだなっていうのがとてもやるせない気分になりました.
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