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ここはゴミ箱です
本日の一冊

アナトール・ル・ブラーズ編,見目誠訳:ブルターニュ幻想民話集,2009.3.31,初版第1刷,東京,国書刊行会

幻想民話集…….うん,まあ間違いではないが,死の伝説という原題よりの方が良かったのではないかと.表紙を後でゆっくり見たら死の舞踏だった.

予兆から始まりアンクー,地獄,天国の話と,ブルターニュ民話を採集してまとめた死の民話本.キリスト教徒といいつつ,やはりどこか土着の宗教色を残すような雰囲気で,アンクー(死神というか死を擬人化したものか)は「まっぷたつの子爵」の悪い方の子爵に雰囲気が似ていました.

九十七話の民話の中で,短いながら強烈な衝撃を受けたのは二十四話「アンヌ公爵夫人と塩税」.州議会で塩税支持に回った夫が,自分の目の黒いうちは意見を変えないというものだから,夫人がなら黒目を白にしてやろうと言わんばかりに出刃包丁で夫の胸を刺して殺してしまうというもの.夫と一緒に塩税を葬った夫人のあっと言う間の話の展開.……ぶっ飛びました.

あと面白かったのは神様にマリア様が一杯食わせたという語りの「石の堆積のなかの魂」.いいのかな,これ(笑)という語りの面白さで吹き出してしまいました.

でも全体は死の語りなので,なんか理不尽に魂持って行かれているような……? と思いつつ.死者のために望むことをやってやったから,死を免れるということはなく,大体死への猶予期間が与えられるだけでいいことをした人も死んでしまう話が多かったですね.う〜ん,話の系統としては面白いけど,やっぱり納得できないというか……? 死は理不尽なものと考えるにはいい題材と思います.
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