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ここはゴミ箱です
本日の一冊

沓掛良彦,横山安由美訳:アベラールとエロイーズ;愛の往復書簡,2009.9.16,第1刷,東京,岩波書店

以前読んだ「悩める助祭の緑の季節」http://agnus.blog.shinobi.jp/Entry/279/(ぬる〜いBL注意) でちらりと出てきた本で,男の方が局部を切り取られるという猟奇的な部分のみが頭に残っていて,さてどんな話なんじゃと思い,岩波文庫だし読んでみるか,と.

こちらの本は新しい訳で,二人の修道院長のやりとりした書簡の中でも第一から第五まで,それに尊者ピエールからエロイーズへの書簡を付した形のものでした.第五以降の書簡はキリスト教の教えが主のやりとりに変わるとのことで,訳者自身(キリスト教に)興味がなければ面白くないと言っていらっしゃいます.

この一般的に「愛の」往復書簡とされている第二から第五(一はアベラールの自伝的「自分不幸話」)で,やはり文学的に華があるというか,読み手を揺さぶる感情が言葉にのせられているというのはエロイーズの方の書簡なのでしょう.エロイーズの立場に立つと,「だからそんな言葉が聞きたいんじゃないのよ、わたし」とアベラールの顔に拳入れたくなる.

……しかし,修道院長がここまで赤裸々に「情欲抑えきれないの!」って言ってしまっていいんでしょうかね.

「フローリアの「告白」」(ヨースタイン・ゴルデル)のフローリアの方が上品だったかなと思う.でも,エロイーズの方が確かに「過去に生きていた」人なのかなと感じられますね.
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