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ここはゴミ箱です
本日の一冊

オーウェン・ギンガリッチ著,柴田裕之訳:誰も読まなかったコペルニクス;科学革命をもたらした本をめぐる書誌学的冒険,2005.9.30,東京,中央精版印刷株式会社

ずいぶん前に勧めてもらったのに,読むのがこんなに遅くなってしまいました.申し訳ない.厚さにちょっとビビって手出すの遅れました,ハイ.でも本当に面白くて,もっと早く読んでりゃ良かったです.でもこれを半ばまで読んだあたりで,紀伊国屋Bookwebに「ケプラー疑惑」という本が出ていて笑いました.なんだこのタイミング.

"The Book Nobody Read"。アーサー・ケストラーが『夢遊病者たち』の中で「誰にも読まれなかった本」としたコペルニクスの『回転について』は,本当に誰にも読まれなかったのか.その疑問を追究することを決意した著者が『回転について』を追って「調査」を開始する.

最初は初版の所蔵を網羅すればいいと考えて始めた「調査」は,第二版まで対象を広げ,書き込みを手がかりにそれぞれの来歴を「調査」するまでに及ぶ.その間30年.欧州を中心に図書館,天文台,美術館,修道院図書室.書き込みの主を捜し,盗難に遭った本の鑑定をし…….

なにこの冒険すっげぇ羨ましいんで・す・け・ど!

結局書き込みなどを探るうちに,コペルニクスの『回転について』を「誰も読まなかった本」とするのは誤りだと分かるのですが,コペルニクスの弟子ゲオルグ・ヨアヒム・レティクスが書き込みした本がないというのも面白いなぁと.写本みたいに書き込みまで写していく文化(というのか)だったことを思うと,レティクスが書き込みした本は失われたのか,それともレティクスはコペルニクスの本には「書き込みをしなかった」のか.

時間があちこちするので,ちょっと全体の流れは掴みにくいんですが,個々のエピソードで十分どきどきしました.それにしても,盗まれまくってますね,稀覯本.そういうものなのか…….セキュリティ頑張れ.

こんな冒険してみたいよ.金と地位と語学力があれば……って,なんだそのハードルの高さ、と我にかえりました.
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