ここはゴミ箱です
本日の一冊
松谷みよ子文,司修絵:道成寺;安珍と清姫の物語,2005.8,第3刷,東京,ポプラ社
道成寺絵巻について調べていた頃は,こんな絵本が出ているとは知らなかったのですが,この間図書館で見つけて,絵柄に惹かれて借りてみました.
内容は道成寺縁起絵巻ではなくて,賢学草紙寄り.巻末の解説には清姫の呼び名が定着し出した江戸時代以後の浄瑠璃などに取り入れられた物語からとっているようなことが書いてあります.
というのも,元となった平安時代の本朝法華験記(大日本国法華経験記)などで見る道成寺説話の女性は寡婦であって,決して清姫のような若い未婚の女性ではないんですよね.本朝法華験記(大日本国法華経験記)では「紀伊国牟褸郡悪女」として紹介されていて,悪女というか……色欲の強い女性のような書き方ですが,この絵本のように清姫として定着した女性は若い僧に一目惚れで運命感じちゃった初心な女の子が,「もう私の王子様はこの人しかいない」という思い込みで突っ走っちゃうという感じで,まだ……そう,かわいげがあるというか.突っ走ってとうとう蛇になっちゃうんだから,逃げる安珍の立場からすればおっかない以外にないんですけど.
読み聞かせには怖すぎるかなぁと思いますが,話と絵柄が合っていていい絵本だなぁと思います.絵巻の形になっているともっと面白いかも.というのは,逃げる安珍を追いかける清姫の走る姿,女の身から蛇身へと変わり,河を渡っていくそのスピード感が横に長い絵巻の形だとまた一層の迫力だから.前半の清姫が十三歳という若さで丸い白い顔の綺麗な女の子に描かれているからこそ,その後の髪を振り乱して履物を飛ばし,足から血を流しながらも追いかけて走る鬼女の姿が引き立つというか.……益々小学生にはコワイ絵本だな.
松谷みよ子文,司修絵:道成寺;安珍と清姫の物語,2005.8,第3刷,東京,ポプラ社
道成寺絵巻について調べていた頃は,こんな絵本が出ているとは知らなかったのですが,この間図書館で見つけて,絵柄に惹かれて借りてみました.
内容は道成寺縁起絵巻ではなくて,賢学草紙寄り.巻末の解説には清姫の呼び名が定着し出した江戸時代以後の浄瑠璃などに取り入れられた物語からとっているようなことが書いてあります.
というのも,元となった平安時代の本朝法華験記(大日本国法華経験記)などで見る道成寺説話の女性は寡婦であって,決して清姫のような若い未婚の女性ではないんですよね.本朝法華験記(大日本国法華経験記)では「紀伊国牟褸郡悪女」として紹介されていて,悪女というか……色欲の強い女性のような書き方ですが,この絵本のように清姫として定着した女性は若い僧に一目惚れで運命感じちゃった初心な女の子が,「もう私の王子様はこの人しかいない」という思い込みで突っ走っちゃうという感じで,まだ……そう,かわいげがあるというか.突っ走ってとうとう蛇になっちゃうんだから,逃げる安珍の立場からすればおっかない以外にないんですけど.
読み聞かせには怖すぎるかなぁと思いますが,話と絵柄が合っていていい絵本だなぁと思います.絵巻の形になっているともっと面白いかも.というのは,逃げる安珍を追いかける清姫の走る姿,女の身から蛇身へと変わり,河を渡っていくそのスピード感が横に長い絵巻の形だとまた一層の迫力だから.前半の清姫が十三歳という若さで丸い白い顔の綺麗な女の子に描かれているからこそ,その後の髪を振り乱して履物を飛ばし,足から血を流しながらも追いかけて走る鬼女の姿が引き立つというか.……益々小学生にはコワイ絵本だな.
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