ここはゴミ箱です
本日の一冊
エリス・ピーターズ,岡本浜江訳:聖なる泥棒;修道士カドフェル19,2006.1.20,初版1刷,東京,光文社
エリス・ピーターズ,岡達子訳:背教者カドフェル;修道士カドフェル20,2006.3.20,初版1刷,東京,光文社
マークの再登場から2巻で,このカドフェルシリーズは著者の死去によって終了となりました.次巻の構想もあったようですが,改めて全体を読んでみるとこの「背教者カドフェル」は20巻として区切りの巻であったことは間違いないような気がします.もしかしたらモードとスティーブンの争いに決着がつくまで話を続けたかったのかな.
改めて読み直すと,背教者となったカドフェルが修道院を出る際にラドルファスに言った言葉を,ラドルファスは最後にきちんとなぞってくれるんです.優しくも,厳しくもなく,ただ「もうよい!」とその一言だけ.「許す」でも「よく帰ってきた」でもないんです.「もうよい!」それだけ.
惚れてまうやろー!!
修道院長の役目は,そう可愛くもない修道士達羊の群れを,すべて保護することだと彼は言います.最終巻となった「背教者カドフェル」では男女の仲よりも親子の関係が書かれていて,一組はカドフェルとオリヴィエ,もう一組はグロスター伯ロバートと末息子のフィリップです.
しかし個人的にはもう一組あると思いました.そう「ファーザー」と呼ばれる修道院長と「マイ、サン」と呼びかけられる修道士です.まるで放蕩息子の例えにあるように,という風にはいきませんが,戻ってきた放蕩息子を父親は再び家に迎え入れるのです.例えのように手を伸ばし,抱きとめることもせず「もうよい!」の一言だけで.そうしてちょっと長い期間はぐれていた羊を迎え入れて,再び群れを伴って歩き出すラドルファスの背中はとっても大きいのだろうなぁと思います.そう,彼は”父親”なのですよ。ちょっと年をとりすぎた息子もたくさんいますけどね(笑)
エリス・ピーターズ,岡本浜江訳:聖なる泥棒;修道士カドフェル19,2006.1.20,初版1刷,東京,光文社
エリス・ピーターズ,岡達子訳:背教者カドフェル;修道士カドフェル20,2006.3.20,初版1刷,東京,光文社
マークの再登場から2巻で,このカドフェルシリーズは著者の死去によって終了となりました.次巻の構想もあったようですが,改めて全体を読んでみるとこの「背教者カドフェル」は20巻として区切りの巻であったことは間違いないような気がします.もしかしたらモードとスティーブンの争いに決着がつくまで話を続けたかったのかな.
改めて読み直すと,背教者となったカドフェルが修道院を出る際にラドルファスに言った言葉を,ラドルファスは最後にきちんとなぞってくれるんです.優しくも,厳しくもなく,ただ「もうよい!」とその一言だけ.「許す」でも「よく帰ってきた」でもないんです.「もうよい!」それだけ.
惚れてまうやろー!!
修道院長の役目は,そう可愛くもない修道士達羊の群れを,すべて保護することだと彼は言います.最終巻となった「背教者カドフェル」では男女の仲よりも親子の関係が書かれていて,一組はカドフェルとオリヴィエ,もう一組はグロスター伯ロバートと末息子のフィリップです.
しかし個人的にはもう一組あると思いました.そう「ファーザー」と呼ばれる修道院長と「マイ、サン」と呼びかけられる修道士です.まるで放蕩息子の例えにあるように,という風にはいきませんが,戻ってきた放蕩息子を父親は再び家に迎え入れるのです.例えのように手を伸ばし,抱きとめることもせず「もうよい!」の一言だけで.そうしてちょっと長い期間はぐれていた羊を迎え入れて,再び群れを伴って歩き出すラドルファスの背中はとっても大きいのだろうなぁと思います.そう,彼は”父親”なのですよ。ちょっと年をとりすぎた息子もたくさんいますけどね(笑)
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本日の一冊
エリス・ピーターズ,大出健訳:陶工の畑;修道士カドフェル17,2005.9.20,初版1刷,東京,光文社
エリス・ピーターズ,岡達子訳:デーン人の夏;修道士カドフェル18,2005.11.20,初版1刷,東京,光文社
ここまで来るともう,再々読のためマークの再登場が分かっていて17巻とか気もそぞろな感じなのですが,改めて読み直すとこの「陶工の畑」ってものすんごい女同士のやりとりなんですよね.カドフェル・シリーズって男女の甘いロマンスみたいなイメージもあるのかもしれませんが,結構ドロドロしている部分もあって,それだけ多様な人間が生き生きと書かれるわけです.その重厚さは他のミステリシリーズには感じられないものだと思います.
さて真面目なコメントを書いたから存分にマークの再登場で浮かれていいですよね! 「デーン人の夏」では助祭マークが司教のお使いでシュルーズベリの修道院を訪れます.もうね,入って来た姿をカドフェルと一緒に見ている感じで,何度読んでも再会が嬉しいの.一時的な助手として出て行ってしまった人達を除いて,マークほどカドフェルに薬草園以外のところでも関わって(つまりあの放浪癖と推理過程ね)くれた助手はいないんですよ.修道士として残ったオズウィンや,ウィンフリッドはね,働きは良いけどマークとは違うんですよね.探偵助手みたいなことはしてないの.ウィンフリッドに至っては台詞も極端に少ないし(笑).
マークはカドフェルにとって特別な友人で,優秀な助手で,愛する兄弟であり息子で,そしていずれは尊敬すべき父になるんですよ.なんでしょうか,この……年齢を超えた関係は.ヒューとも年齢を超えたよき友人なんですが,それとは別のものですよね.う〜ん.とにかくもう……いい子なんだ,マークは.読み返すたびに絶賛しているな,私(笑).
エリス・ピーターズ,大出健訳:陶工の畑;修道士カドフェル17,2005.9.20,初版1刷,東京,光文社
エリス・ピーターズ,岡達子訳:デーン人の夏;修道士カドフェル18,2005.11.20,初版1刷,東京,光文社
ここまで来るともう,再々読のためマークの再登場が分かっていて17巻とか気もそぞろな感じなのですが,改めて読み直すとこの「陶工の畑」ってものすんごい女同士のやりとりなんですよね.カドフェル・シリーズって男女の甘いロマンスみたいなイメージもあるのかもしれませんが,結構ドロドロしている部分もあって,それだけ多様な人間が生き生きと書かれるわけです.その重厚さは他のミステリシリーズには感じられないものだと思います.
さて真面目なコメントを書いたから存分にマークの再登場で浮かれていいですよね! 「デーン人の夏」では助祭マークが司教のお使いでシュルーズベリの修道院を訪れます.もうね,入って来た姿をカドフェルと一緒に見ている感じで,何度読んでも再会が嬉しいの.一時的な助手として出て行ってしまった人達を除いて,マークほどカドフェルに薬草園以外のところでも関わって(つまりあの放浪癖と推理過程ね)くれた助手はいないんですよ.修道士として残ったオズウィンや,ウィンフリッドはね,働きは良いけどマークとは違うんですよね.探偵助手みたいなことはしてないの.ウィンフリッドに至っては台詞も極端に少ないし(笑).
マークはカドフェルにとって特別な友人で,優秀な助手で,愛する兄弟であり息子で,そしていずれは尊敬すべき父になるんですよ.なんでしょうか,この……年齢を超えた関係は.ヒューとも年齢を超えたよき友人なんですが,それとは別のものですよね.う〜ん.とにかくもう……いい子なんだ,マークは.読み返すたびに絶賛しているな,私(笑).
本日の二冊
エリス・ピーターズ,岡本浜江訳:ハルイン修道士の告白;修道士カドフェル15,2005.5.20,初版1刷,東京,光文社
エリス・ピーターズ,岡達子訳:異端の徒弟;修道士カドフェル16,2005.7.20,初版1刷,東京,光文社
この長いミステリシリーズは時代の流れの中にあるお話なので,当然ながら背景も登場人物も時を刻んで,別れ,また会いながら進んでいきます.聖ウィニフレッドの移葬祭で聖女の慈悲を受けたルーンは修道士になり,異端の徒弟ではまた移葬祭がやってきました.こうして巡るお祭りと,ヒューの息子の成長っぷりによって,読者も時の流れを喜び感じることができるんですね〜.
変わらないのはカドフェルの放浪癖というか,冒険好きかな.直し難いっていうところは本人も自覚しております.
本好きとしては気になる皇女テオファノの黄金詩編の写本ですが,物語上の創作のようです……ね.モデルとなる写本はあるみたいな感じですが,製本家が殺人を犯しても手に入れたかった本……って.涎出そう.
エリス・ピーターズ,岡本浜江訳:ハルイン修道士の告白;修道士カドフェル15,2005.5.20,初版1刷,東京,光文社
エリス・ピーターズ,岡達子訳:異端の徒弟;修道士カドフェル16,2005.7.20,初版1刷,東京,光文社
この長いミステリシリーズは時代の流れの中にあるお話なので,当然ながら背景も登場人物も時を刻んで,別れ,また会いながら進んでいきます.聖ウィニフレッドの移葬祭で聖女の慈悲を受けたルーンは修道士になり,異端の徒弟ではまた移葬祭がやってきました.こうして巡るお祭りと,ヒューの息子の成長っぷりによって,読者も時の流れを喜び感じることができるんですね〜.
変わらないのはカドフェルの放浪癖というか,冒険好きかな.直し難いっていうところは本人も自覚しております.
本好きとしては気になる皇女テオファノの黄金詩編の写本ですが,物語上の創作のようです……ね.モデルとなる写本はあるみたいな感じですが,製本家が殺人を犯しても手に入れたかった本……って.涎出そう.
本日の一冊
東川篤哉:もう誘拐なんてしない,2008.1.30,第1刷,東京,文藝春秋
1日の出勤後,GWを満喫するべく旅立ち,前半それなりに観光した後姉の家に引きこもって彼女のハマっているゲームを見せてもらい(ほぼ一日中という恐ろしい引きこもりっぷり),本日の午前中早くにお家へと帰って参りました.昨日今日とずいぶん暖かいですね.日焼けしそう…….
帰ってから荷物も整理せずだらだらと本を読んでうとうとして,ちょっと食料買いに出てうとうとして…….明日から仕事だからね.
東川さんは烏賊川市のやつも好きなんですが,これも可愛らしい(殺人事件起きてますけど)お話でした.でも舞台は架空の都市ではなく,山口県下関市.行ったことないな〜.
下の写真は観光に行った先の道の駅にいたベンチ.……多分,ベンチ.あまりにシュールな顔なのでこれは姉が好きに違いないと思って写真を撮ってきました.なんだかとっても噛み付かれそうですね.
東川篤哉:もう誘拐なんてしない,2008.1.30,第1刷,東京,文藝春秋
1日の出勤後,GWを満喫するべく旅立ち,前半それなりに観光した後姉の家に引きこもって彼女のハマっているゲームを見せてもらい(ほぼ一日中という恐ろしい引きこもりっぷり),本日の午前中早くにお家へと帰って参りました.昨日今日とずいぶん暖かいですね.日焼けしそう…….
帰ってから荷物も整理せずだらだらと本を読んでうとうとして,ちょっと食料買いに出てうとうとして…….明日から仕事だからね.
東川さんは烏賊川市のやつも好きなんですが,これも可愛らしい(殺人事件起きてますけど)お話でした.でも舞台は架空の都市ではなく,山口県下関市.行ったことないな〜.
下の写真は観光に行った先の道の駅にいたベンチ.……多分,ベンチ.あまりにシュールな顔なのでこれは姉が好きに違いないと思って写真を撮ってきました.なんだかとっても噛み付かれそうですね.
本日の一冊
イアン・サンソム,玉木亨訳:蔵書まるごと消失事件;移動図書館貸出記録,2010.2.26,初版,東京,創元社
この主人公風に言うなら「Oh! Gods!」なんだろうなと思います.
値段を見て悩んだくせに,もう少し立ち読みしてから買うべきだったというのが正直なところで,もし題名に引かれて手に取ろうとした同職の方々には「人には信じる神と好みってものがあるよ」と言いたいくらい.あとがきの方は絶賛なので,ほんと,好みって人それぞれだねというあたりで止めておきます.
主人公の名前面白いな〜とパラ見した時はそんな程度だったのですが,これはもはやミステリというか……? 本は確かにたくさん出てきますが,有名な「生き残った男の子」の物語に一家言ある人はちょっと引っかかる可能性がなきにしもあらず.でもそれも人の好み云々なので何とも言い難い.
ひとつ断っておくなら,中身は帯に書いてある「新米司書、田舎町を右往左往」というのでほぼ間違いありません.えぇ,とにかく右往左往して怪我して散々なだけ……のような気がします.どうやらシリーズで既に原作は続きが出ているようですが,わたしはもう買わない(きっぱり).
イアン・サンソム,玉木亨訳:蔵書まるごと消失事件;移動図書館貸出記録,2010.2.26,初版,東京,創元社
この主人公風に言うなら「Oh! Gods!」なんだろうなと思います.
値段を見て悩んだくせに,もう少し立ち読みしてから買うべきだったというのが正直なところで,もし題名に引かれて手に取ろうとした同職の方々には「人には信じる神と好みってものがあるよ」と言いたいくらい.あとがきの方は絶賛なので,ほんと,好みって人それぞれだねというあたりで止めておきます.
主人公の名前面白いな〜とパラ見した時はそんな程度だったのですが,これはもはやミステリというか……? 本は確かにたくさん出てきますが,有名な「生き残った男の子」の物語に一家言ある人はちょっと引っかかる可能性がなきにしもあらず.でもそれも人の好み云々なので何とも言い難い.
ひとつ断っておくなら,中身は帯に書いてある「新米司書、田舎町を右往左往」というのでほぼ間違いありません.えぇ,とにかく右往左往して怪我して散々なだけ……のような気がします.どうやらシリーズで既に原作は続きが出ているようですが,わたしはもう買わない(きっぱり).